奥の細道を求めて

仏を求める旅

インドのブログ記事

インド(ムラゴンブログ全体)
  • 私が初めてインドに来た時のこと #7

    忘れていたけど、もう一つ重要な場所があった。霊鷲山だ。 意味は禿鷲の山。頂上に禿鷲に似た大きな岩がある。平地からの高さは200mくらいだろう。マガダ国の王様も礼拝しに来たので広い道もある。ここでお釈迦様は多くの経典を説いたと伝えられているのだけど、説法座は写真からも判るように決して広くない。2,3... 続きをみる

  • ダラムサラの春

    庭前桜花開 泰然雪山見 此処天竺於 何処彼岸求 子どもたちは歌い踊り 老木はそれを見守る 鸚鵡たちが若木の枝を飛び交い 孤独な鳶は餌を求めて山々を巡る 先日ライブラリーに通う途中でイギリス人のお婆さんに会った。少なくとも80歳は越えていると思う。ダラムサラに住んで38年経つと言っていた。今の彼女が... 続きをみる

    nice! 1
  • ダラムサラには熊や豹がいるらしい

    先日お爺さんが山の中で熊 に襲われた、というニュースを授業のグループメールで知った。そう言えば以前チベット人から夜中に道をバイクで走っていたら目の前に豹 が出て来た、という話しも聞いたことがある。その時はこんな町中に豹が出るなんて本当なのだろうか、と疑ったのだけど他の人にも確認したら本当に出るらし... 続きをみる

    nice! 1
  • 米粒を選別する

    昔『美味しんぼ』というアニメで、海原雄山が料理人ではない召使いの家に食事にいく、という話しがあった。召使いは海原先生に出せるような料理は作れないので、最高のご飯と味噌汁を用意しようとした。そのために取った方法が、米粒の中から最高の米だけを選別し味噌も最高の部分だけを選別する、というものだった。 で... 続きをみる

  • サンジャナの家族の紹介

    サンジャナに使っていない料理油を上げたらそのお礼としてサンジャナのお母さんのお茶会に招待された。 真ん中がサンジャナで左がお父さん、右がお兄ちゃんのクリシュだ。 そしてチャイを作ってくれたお母さん。私もチャイを作るけどここまで美味しく作ることができない。香辛料の使い方が違うのだろうね、やはり本場の... 続きをみる

    nice! 4
  • ヒンディー語

    せっかくインドにいるのだからヒンディー語も勉強したい。サンスクリット語は日本にいた時に3年間くらい勉強していたので文字を読むことはできる。 ということでこの子が私のヒンディー語の先生だ。   前にも紹介したけど、この子は私が住んでいるアパートの同じ階のサンジャナで、この日は初めてサリーを買って貰っ... 続きをみる

    nice! 2
  • マクベスの魔女の言葉

    「お前にはもう二度と安らかな眠りは訪れない」というのは魔女のマクベスに対する宣告だったと思うけど、このことばが私の聞いた中で一番恐いものだった。幸い私はマクベスのような野望は持っていないので、魔女の誘惑に惑はされることなく毎日安らかな眠りを眠っているけど、それへの不安は今でも消えてはいない。 私は... 続きをみる

    nice! 1
  • サンジャナとクリシュ

    最近アパートの同じ階のこの子がよく部屋に遊びに来る。サンジャナという名で12歳(私は最初9歳くらいだろうと思っていたのだけど)だ。 お兄ちゃんの方はクリシュという名で14歳くらいだろうか。二人とも近くの同じ学校に通っている。私の部屋に来る時は大抵お菓子やお小遣いをねだりに来るのだけど、サンジャナの... 続きをみる

    nice! 1
  • ガムルー村の紹介

    私が引っ越したのはガムルーという名前の小さな村で、今まで滞在していたマクロードガンジとローダラムサラの中間にある、ライブラリーから少し降ったところだ。上下2つの町は賑やかで人も車も多いのだけど、ここは田舎なので騒音が苦手な私には丁度いい。ガムルーは山肌に沿って道が二本通っている。 これが上の道で ... 続きをみる

    nice! 2
  • ダラムサラから日本へ

    日本に戻ったのは6月17日だったのだけど、何かと忙しくて記事を書くのが今日になってしまった。 ダラムサラを出たのが6月12日、飛行機でデリーに着いたのが2時頃だった。予約しておいたホテルは空港から近いので歩いてみる。 10年前の印象しかなかったので、もっと小さい筈だと思っていたのが失敗で建て直され... 続きをみる

    nice! 2
  • 日本への一時帰国

    私が居るダラムサラ、あるいはデリー近くの州でもロックダウンが1ヶ月も続き、外出も思うようにできない状況なのだけど、でもこれはこれで楽しくもある。食事はゲストハウスが無料で提供してくれて、チベット人が普通に食べているものを美味しく食べることができる。私のお気に入りはナスとキュウリの炒め物に唐辛子のソ... 続きをみる

    nice! 3
  • ダラムコット

    ここ一年くらい、コロナの影響もあって半径300mくらいの範囲しか歩いていない。それはダラムサラが小さな町であるというのもあり、そこですべての用が足りてしまうというせいでもある。でもそんな、あまり変化のない生活を続けているとそれにも飽きてしまうので、晴れた日に少し遠出してみようと思い立った。 ダラム... 続きをみる

    nice! 5
  • 10年前のインドの旅の、苦い思い出

    10年前、私はチャリでお釈迦さまが歩かれたガンガー沿いの仏跡を巡礼していた。その途中、疲れたので田舎の露店の茶店に入ってチャイを飲むことにした。入った途端、店主は顔つきが嫌らしかったけど、チャイを飲むくらいなら何も問題はない、と思って飲んでいると、そこに7歳と3歳くらいの兄弟が重いバケツに水を汲ん... 続きをみる

    nice! 1
  • ダラムサラのインド料理について

    インド料理(カレー)は、基本的には水で食材を煮て、そこに香辛料を加えて香りと刺激をつける。サンスクリット語では「煮る」と「料理する」は同じ単語だ。でも多くの日本人にとってはインドの香辛料は強烈なので、最初はなかなか馴染めない。なんだか表面的な刺激物、という印象がある。インド料理にはダシという概念は... 続きをみる

    nice! 2
  • 子猫

    昼頃、いつものようにゲストハウスの屋上で日向ぼっこをしていると、子猫がいた。 なんともカワイイ。 最初は警戒していたけど、少し経つと慣れてきて、こっちの様子を伺っている。人に慣れているようなのでどこかの家の飼い猫なのだろうか。初めて見る。 そのうち水道管で遊びだした。 そして同じように日向ぼっこす... 続きをみる

    nice! 3
  • 最近のダラムサラ

    寒い。雪が降ると最高気温が5度くらいにしかならない日もある。ゲストハウスから借りていたヒーターも壊れてしまい、今部屋には何も暖房器具がないので、フリースのパーカーのフードを頭から被って、首には10年前にブッダガヤーで買ったショールを巻き、ベッドの布団に包まって寒さを凌いでいる。今は午前3時、気温は... 続きをみる

    nice! 2
  • 空に浮かぶ月の不思議さ

    空に月が浮んでいるというのは なんて不思議なことなんだろう 『眠るジプシー女』 砂漠に旅芸人のジプシー女が眠り その横にライオンがいる現実にはあり得ない光景 『ピレネーの城』 こっちの方がもっとありえない 『海上の漁師たち』 少し現実に近い これは泊まっているゲストハウスの屋上で撮った八日目の昼の... 続きをみる

    nice! 2
  • 冬支度 、ラダックの思い出

    日本への定期便が再開したら、一度日本に帰ろうと思っているのだけど、いつになるかわからない。この冬はここダラムサラで越すことになりそうだ。 インドとは言っても、ここはヒマラヤに近い山の中なので、とにかく寒い。少し前、近くの山に雪が降り、その冷気がここまで押し寄せて来ている。冬至を過ぎたらその寒さはい... 続きをみる

    nice! 2
  • 日本の食べものへの恋しさ

    私はちっともグルメではないので、食べ物にはこだわらないのだけど、でもやっぱり1年半も日本を離れていると日本の食いものが恋しくなる。 その中でも今の私が一番食いたいものは、立ち食いソバ屋のやまかけソバだ。よく仕事帰りの駅の立ち食いソバ屋で食っていた。噛み締めなければわからないホンノリとしたソバのそこ... 続きをみる

    nice! 3
  • 死について

    10年前インドに初めて来た時に自転車でガンジス河の周辺を走った。お釈迦さまが歩かれた道を私も自分の足で歩いてみたいと思ったからだ(今回は残念ながら私の体力がもうそれを許さないけど)。インドは交通マナーが悪く危険なので、それなりの覚悟を決めて走った。その途中のどこかでたとえ死んでしまったとしても、そ... 続きをみる

    nice! 4
  • インド人が生涯を賭けて求める3つの価値

    以下に述べるのは、『マヌ法典』と『マハーバーラタ』や『ラーマーヤナ』の一部分、それと私が実際に出会ったインド人たちから受けた印象なので、主に男の意見である。それを踏まえておいてもらった上で、 法、富、愛の3つがそれだ。これらの言葉を単独で厳密に定義するのはとても難しいのだけど、でも共通項は拾えるん... 続きをみる

  • 神秘主義と井筒俊彦

    私が自由に使える言葉は日本語しかない。でも世界にはことばの天才と呼ばれている人たちが多くいる。その一人が『コーラン』を和訳した井筒俊彦という人だ。世界的に有名な哲学者であり宗教学者でもある。30ヶ国語を自由に使うことができたらしい。とても信じられない話だ。 噂では各国の大使館員を自宅に呼んで教えて... 続きをみる

    nice! 3
  • ダライ・ラマ法王14世とチベットの現代史について

    私は今インドのダラムサラというところにいて、ここには亡命チベット政府とダライ・ラマ14世の公邸もある。あまり大きくはないお寺に併設されていて、これがノーベル賞を受賞された法王さまのご自宅なのかと思うような、これもまたあまり大きくはない家だ。でもさすがに、門の前にはマシンガンを肩に下げたインド人の軍... 続きをみる

    nice! 3
  • お釈迦さまの対機説法の例

    あるお経(その名前は忘れてしまったけど)の中に下のように述べてある。これはこの言葉を聞いた記述者(アーナンダ)が記録したので、ありのままではないだろうけど、そして私の記憶も曖昧なので正確ではないと思うけど。 ある時、マガダ(?)の都に一人の女がいた。その女は貧しい家の出身だったのだけど、とても美し... 続きをみる

    nice! 4
  • 空と縁起

    空と縁起を説きたまえる釈迦牟尼仏と龍樹菩薩に礼拝いたします さて、以前の記事(『鬼滅の刃』と『魔法少女 まどか☆マギカ』、あるいは〈自性の否定〉についての考察)で、空と縁起について述べたのだけれど、仏教哲学については少し不明瞭で分かりにくかったと思うので再度、空と縁起および言葉との関係性について考... 続きをみる

    nice! 2
  • 狂気とは何か

    先の記事『三枚の絵』で述べたけど、狂気とは何なのだろうか。 狂気とは、常識/文化/意味に閉じ込められてしまった人間の解放の試みの一つだ。それは世界の改変のことである。人は世界の中でしか生きられないので、この世界の中で生きられなければ世界の方を改変するしかない。その試みの結果が、神経症や精神病と呼ば... 続きをみる

    nice! 2
  • 三枚の絵

    実物を観たのはこの絵だけ。円山應擧の『藤花図』根津美術館にある。 ゴヤの『我が子を喰うサトゥルヌス』スペインのプラド美術館だったと思う。 実物はもっと明るい。ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』イタリアの有名な美術館だけど、何という名前だったかは忘れてしまった。いつかこの三枚の絵をガラスを通さずに... 続きをみる

    nice! 2
  • 食べものについて

    食べものはとても大事だけど、私はそれにはあまりこだわらないので残念ながら料理の写真は少ししか撮っていない。その中から、いくつかの東南アジアの国とインドの料理を紹介したい。 インド まずは10年前に初めてインドに行った時の話しから始めよう。 カレーは大好きなので、インドに行っても何も困らないと思って... 続きをみる

    nice! 4