奥の細道を求めて

仏を求める旅

ダラムサラのインド料理について


インド料理(カレー)は、基本的には水で食材を煮て、そこに香辛料を加えて香りと刺激をつける。サンスクリット語では「煮る」と「料理する」は同じ単語だ。でも多くの日本人にとってはインドの香辛料は強烈なので、最初はなかなか馴染めない。なんだか表面的な刺激物、という印象がある。インド料理にはダシという概念はないらしい。でもチベットは中国に近いので、チベット料理にはダシという伝統がある。チベット人自身は自覚していないかもしれないけど、それは玉葱とトマトだ。ダラムサラ(インドのチベット文化圏)でカレーを食べると、インドの伝統的カレーとは違ったダシの効いたカレーを食べることができる。


話しは少し違うけど、私の得意料理の一つに「タマゴとトマトの炒め物」がある。中国の家庭料理だと思うけど、作り方は簡単で、ただタマゴとトマトを炒め合わせて塩コショウで味つけするだけだ。でももちろんコツはある。トマトのダシを有効に使うことだ。皮とニュルッとした種と果肉を分け、油で皮と種の水分を飛ばしてからそこに溶いたタマゴを流し込む。火加減は中火で底の方が固まってきたら手早く掻き混ぜて、フワッとしたらいったん取り出す。その鍋(フライパン)にトマトの本体を放り込み、少しヘタッとしたらタマゴを戻す。ここから強火にして一気に仕上げにかかる。躊躇してはいけない。味見をしている余裕はないので、塩コショウは適量をあらかじめ用意しておき、鍋(フライパン)全体に行き渡るように振りかける。鍋を勢いよく振って半熟卵に空気を含ませて完成だ。前処理さえしておけば3分でできる。


チベット文化圏ではないインドでカレーに飽きたら、中華のヤキソバを食べることもできる。インド北部ならどこにでもある。日本の鉄板焼きソバに似ているけど、レストランで食べるととても油っこいので毎日は食べられない。屋台で食べた方が良いと思う。普通にインド家庭で作るのもそこまでしつこくはないので、日本人でも美味しく食べることができる。今いるゲストハウスでも坊さんがたまに作ってくれることがあってとても美味しい。やはり料理はどこの国でも家庭料理が一番美味い。ベトナム、タイ、カンボジア、ラオスでもそうだった。家庭料理に勝るものはない。

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