奥の細道を求めて

仏を求める旅

チョットお醤油貸して、と言えるような間柄

8時頃サンジャナがお母さんと一緒に私の部屋を訪れた。何かしら必要なものがあるらしい。その少し前にタマネギをみじん切りにするためのチョッパーを貸していたから何か料理に関係するものだろう、という予測はつくけどヒンディー語なのでそれが何かは分からない。マサラという単語は聞き取れたので何かしらの香辛料が必要なのだろうと思い台所を見てもらった。

私が今持っているのはガラムマサラとカルダモン




だけでそれではないらしい。10ルピーくれれば買って来る、とジェスチャーでサンジャナが言うからお母さんにあげても良いか、と確認したらOKという返事だった。渡したらサンジャナは小さな声で20ルピーと言う。お母さんに軽く頭をはたかれてサンジャナは買いに行った。お母さんはヒンディー語のそれが何かをサンジャナに持って来させて教えるよ、と言って帰った。サンジャナが喜んで私に見せたのはクミンだ。クミンは良い香りがしてカレーには必須だよね。たまたま切れていて近所の私のところに来たのだろう。

昔の日本にもこんなことがよくあった。料理を作っている途中で醤油が切れていたことに気が付いて急いで隣に借りに行く、なんてことが。今ではあまりないだろうけど昔はそれが普通だったので、なんとも懐かしい。


ちなみに、インドで野菜料理は一般にサブジー(野菜カレー)と呼ばれている。私が作った茄子の味噌炒めもサンジャナはサブジーと呼んでいた。インド料理はほぼカレー(スパイスが入っていればすべてカレー)なのでカレーが料理の意味にもなっているのだろう。インドでのサブジーの基本的な作り方は、タマネギを炒めてそこに各家庭独自のスパイスを加えて水を入れ野菜(多くの場合は豆)を煮込む、という方法だ。なのでインドの感覚では煮込み料理はすべてカレーという概念に含まれる。なので日本でのカレーとインドのカレーは概念の広さが違う。

×

非ログインユーザーとして返信する