奥の細道を求めて

仏を求める旅

ポールというドイツ人

ホテルに同宿しているポールというドイツ人に会った。以前にも顔を合わせて挨拶くらいはしていた人だが話をしたことはなかった。部屋で見た夕焼けがとても綺麗だったので、急いで屋上に上がるとそこにいた。中央に小さく写っている青いダウンを着ている人がその人。

髪の毛も髭も真っ白で、70才くらいだろうか。大きなカメラで写真を撮っていた。話をすると、仕事を引退してからもう何年も世界を旅しているらしい。どこに行ったかは早口で聞き取れなかったけど、インパールは初めてだと言うのはわかった。とても美しいと感動して語り、撮った多くの写真を見せてくれた。さすがにキャノンのカメラで撮っただけの事はあって、いい写真がいっぱいある。ヒマラヤの写真だ。この角度からのものではないのもあるので訊くと、ネパールに長くいて、そこから下りて来たらしい。若い頃は登山家でエベレストにも登ったし、カンチェンジュンガにも登ったんだと誇らしげに言う。そして今またそこに戻ったわけだ。ネパールからダージリンまでの間どこに行ったのかを聞くと、ダラムサラとの答え。驚いて、「私は仏教徒なのでこれから行くんだ」、と興奮して言うと、「私も仏教徒で、それでダラムサラからビハール・ガンジに行ったんだ」と言う。「法王様にはお会いになりましたか」と聞くと、「三度お会いして話をした」と言う。なんとも羨ましい限りだ。詳しく話を聴くと、彼は歯医者をしていて、それで法王様の関係の誰かを治療してあげたらしく、そのお礼としてお会いしてから親しくなったらしい。ネパールの名前とチベットの名前も持っていると言う。私と同様、サンスクリット語とチベット語を勉強中だ。チベットにも長くいたらしい。チベット語を何か話してくれたが初心者の私には聴き取れなかった。親しくなり、寒くなったので彼は持って来たタオルを手に部屋に戻った。また会うだろう。その時に撮った私の写真

やはりその後、ホテルのロビーで会ったので彼の写真。

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