奥の細道を求めて

仏を求める旅

よく見る夢

深い森の中の曲がりくねった小径を歩いて行くと、やがて広い田んぼの中の真っ直ぐな一本の畦道に出る。奥には高い崖の下に美しい清水の流れが見える。そこに着くと、崖は天を圧するほどに高く、清水は私の背よりも少し高い岩の間から流れ落ちている。その横に細長い割れ目が見えている。もしかしたら入れるかもしれないと思い、滑る岩を攀じ登って濡れながらなんとかそこまで行ってみた。深い穴らしい。身体を縦にすればなんとか入れそうだ。頭から入って身をよじると、腰が抜けたあたりですとんと下に落ちた。50cmくらいなので大した事はない。中は意外と広く、道が続いている。幅は2m、高さは3mくらいだろう。途中に脇道らしいものもあるが、すぐに行き止まりになってしまうので、基本的には一本道だ。2, 3km も歩いただろうか、広い部屋に出た。巨大な鍾乳洞だ。青い池もある。でも、その中でほんとうに見たものは、夢から覚めた今の私の記憶の中にはない。

夢の中には、夢の中なりの連続した記憶がある。半覚半睡の時、ここは前にも何度も来た、この道も何度も歩いた、と思うけど夢の中ではそこが現実に何処かは思い出せない。もう一度行きたいけど、その方法がわからない。また見る夢を期待するしかない。

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