奥の細道を求めて

仏を求める旅

ベトナムで食ったうまいものベスト5

1, バナナ 2, お粥 3, コーヒー 4, アヒルの焼鳥 5, 名前のわからない香草類

残念ながらフォーとバインミーはランク外になってしまった。もちろんうまいのは間違いないのだから、もしあなたがベトナムに来たらぜひ食ってみてもらいたい。逆にどうしても食えなかったものは孵化直前の鳥の卵だ。ベトナムでは子供のおやつらしいのだけれど、あの姿を見たらどうしても食えなかった。でもいつの日にかは挑戦してみたいと思ってはいるのだけれど、、、

1, バナナ なんと言ってもナンバーワンはバナナだ。アタリのバナナを食うと、口に入れたとたんに甘くとろけて芳醇な香りが鼻に抜け舌には爽やかな酸味が残る。銀座千疋屋でこんなバナナを買ったら一体いくらすることだろうか。ただ残念ながら市場でアタリのバナナを見つけることは素人の私にはまだできない。

2, お粥 ベトナムで日本人の口に合わないのは米だ。小粒でパサパサしていて生煮えの感じがする。でもベトナム人にしてみたら日本の米なんてベトベトしていて気持ち悪くって食えたもんじゃないって言うだろうな、たぶん。そんなわけで私は米はあまり食わないようにしていたのだけれど、でもやっぱりどうしても時々うまい米が食いたくなる。そんな時に町を歩いていて見つけたのが中国人の粥屋だった。漢字で「粥」って書いてあったので読めた。食うとこれがとびきり美味い。出汁は鳥だろう。ほんのり白く濁っている。そこに千切りの生姜、小口切りの小ねぎを散らし、塩と胡椒で味を調えている。この塩胡椒がまた美味い。塩は岩塩で日本の精製された塩化マグネシウムではない。胡椒は本場南国なので採れたてなのだろう。そしてその全体のバランスの良さが絶妙だ。やはり中華はどこに行っても美味い。

3, コーヒー 私は日本ではお茶 (紅茶、烏龍茶を含む) ばかりでコーヒーはほとんど飲んでいなかった。砂糖とミルクを入れなければとてもじゃないけどあんな苦いだけのものは飲めなかったし、しかも最近乳製品のアレルギーになってしまったので、コーヒーを飲むことは一生ないだろうと思っていた。ところがここベトナムに来て道に迷ってしまい、右も左もわからず、しかも炎天下で頭がクラクラしてきた時に、”Free Wi-Fi” ”Coffee” という看板が目に入っり、『助かった!』と思って急いで入った。コーヒーは飲まないので「ビールはある?」と聞くと「ない」と言う。仕方ないのでコーヒーを注文して、パスワードを教えてもらい、グーグルマップで道を調べているとコーヒーが来た。氷を入れたグラスに半分くらいコーヒーが入っていて一緒にポットも付いて来た。ポットは暖かい。アイスコーヒーとこのポットはどういう関係なんだろう、と思って周りを見ると、コーヒーのグラスにポットのお湯を注いでいる。そんな飲み方もあるんだなと思いつつ、道順が分かったところで安心すると急に喉が乾いていることに気がついた。炎天下を2時間も道に迷ってウロウロしていたのだから当たり前だ。目の前には冷たいアイスコーヒーがある。幸いミルクは入っていない。皆んなの真似をしてグラスにポットの湯を入れて飲んでみると、これがまあ日本で飲んだコーヒーとはまるで違う。程よい苦味、品の良い香り、なんとなく甘みも感じられる。コーヒーとはこんなに美味いものだったのかとベトナムで教えてもらった。後で調べてみると、ベトナムはブラジルに次いでコーヒー豆の生産量が世界第2位らしい。やはり本場は違うということか。

4, アヒルの焼鳥 コーヒー同様、私は日本では焼鳥をあまり食わなかった。飲んだ時の付き合いくらい、その中でも食うのは皮とレバーくらい。でも店によって美味い不味いくらいはわかる。その程度だ。ベトナムで安い食い物といえばクエンコムビンザンで、たいていは道端に屋台を出して商売している。大き目の皿に飯を盛ってもらい、それを持っておかずを選ぶ。言葉がわからないのでとりあえず見た目の美味そうなものを指差して飯の上に乗せてもらう。安いものなら全部でも日本円で100円くらい、高くてもせいぜい200円くらいなので値段は気にせずにどんどん乗せてもらう。その中でも美味かったのがアヒルだ。鶏ではないのは皮を剥いだのがブラ下がっているので解る。あまり腹が減っていない時にはアヒルとスープだけで済ませていた。今チャウドックという町に来てみると、このアヒル料理の専門店がある。食ってみた。皮が美味い。特にその皮の下に付いた脂身が美味い。皮はパリッと香ばしく焼いてあり、脂がジュワッとその皮に滲みる。食った事はないけれど、北京ダックというのもたぶんこんな感じなんだろうな。

5, 名前のわからない香草類 ハーブと総称されているものだと思う。日本ではシソ、芹、パセリくらいしか食ったことがないけれど、ベトナムには数え切れないくらいいっぱいある。クセがあるので最初は少し苦手だったのだけれど、毎日食っているとこれなしにはベトナムの飯は食えなくなる。あまりに熱いので、こういう刺激がないと食が進まないのだろうな。そういえば唐辛子もベトナムの飯には欠かせない。熱いフォーに唐辛子と香草をたっぷり入れて汗をダラダラ流しながら口にかきこみ、食後は木陰で風に吹かれながら香り高いアイスコーヒーを飲む。たまらないね、こりゃ。

惜しくもランク外 6, ドリアン

市場を歩いていて、どこからともなく果物の甘い匂いがしてきたなと思ったら、それはたいていドリアンの匂いだ。それくらい強い。人によってはこの匂いを臭いと感じるかもしれない。でも慣れてしまえば、味も匂いも最高だ。問題はただ一つ。値段が高い。他の果物の10倍くらいする。果物はなんでも美味いので、ことさらドリアンでなければならないということもないのだけれど、でもたまに買って来て、南国の闇の匂いを部屋の中に溢れさせたくなる。

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