奥の細道を求めて

仏を求める旅

ラオス、コーン島

国境で4ドルの賄賂を取られ、その上ベトナムで取得した3か月のビザを無視されて1か月の滞在許可しか貰えずに、無益なやり取りに疲れた後で、カンボジアからラオスに入った。その国境からバスで30分、幹線道路で降りると、そこからはトゥクトゥクで凸凹道を振り落とされないよう足を踏ん張り、荷台にしがみつきながら、頭を上下左右前後に揺すられながら15分で船着き場に着く。10分待ってくれ、と言われたのだけれど、8ドルもふんだくられた上に、実際には1時間近く待たされてエンジン付きの小舟に乗り込んだら、今度は雨に降られ、濡れながら15分かかってようやくコーン島の船着き場にたどり着いた。

ここはシーパン ドン、4000の島、という所でドン コーンはその内の一つ。巨大なメコン川の中に大小さまざまな島が浮かび、まるで瀬戸内海のように美しい。

実はストゥントレンを出た時からメコンが溢れ、男達が川岸に土嚢を積んでいたのだけれど、コーン島に着いたら島は水浸しで船着き場には誰もいない。

予約しておいたホテルがどこかも解らず、助けを呼ぼうとしてホテルに電話してみても話し中で繋がらない。15分待ってもう一度電話してもやっぱり話し中だ。途方に暮れている内に日も暮れて来た。いったいどうすりゃいいんだと思っているところに、男が通りかかったので、これを逃がしてはいけない、渡りに舟とはこの事だ、話しかけて事情を説明すると、俺のトゥクトゥクに乗るか、でも水が深くて行けないかも知れない、と言う。とにかく何でもいいから行ってくれ、と言うと、水を渡って車を持って来てくれた。10mも行かない内に水はどんどん深くなり、やはり進めなくなってしまった。そこでホテルに電話してキャンセルし、近くのホテルを紹介してもらった。ここは私の予算には高かったけど、さんざん懲りた後なので、すぐ帰るから一泊くらいならいいと思って泊まることにした。でもこれが高いなりにいいホテルで、

風景の美しさにも負けて4泊もしてしまった。

でも困ったのはドルしか持っていない事で、シーズンオフで多くの店が閉まり、開いている店も多くの現金を置いていない。ドルの少額紙幣で支払いをして少しのお釣をもらう。

実は3日目に気が着いたのだけど、これらは全部策略で、ラオスに着いて間もないレートも知らない外国人を騙していた奴らだった。レートを知り、レストランの釣りはおかしい、と言うと、ソーリー ワンモアと言ってその釣の3倍のカネを持って来た。これのどこがワンモアだ。

とはいえ、やはりここはウットリするくらい美しい。

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