インドの土木工事
インドの土木工事は発注してから完成に至るまで、間に入る官僚によって何度も金を抜かれてしまう。なので当初の予算の数分の一で施工される結果、完成した道は脆くて雨季には簡単に崩れてしまう。特にダラムサラは山道ばかりなのでその影響は大きい。

しかも今期の雨季は特に酷くて私のいるガムル村から上の町のマクロードまで3箇所も崩れている。仮設的に人が通れるくらいの道は1か月くらいで復旧されたけど、タクシーが通れなければ私は行くことができない。復旧には一年くらいかかるんじゃないかと思っていたけど、意外にも早く3ヶ月くらいで復旧された。マクロードは賑わう観光地でダラムサラの経済の中心でもあるから、さすがにその生命線である主要道路を放置することはできなかったのだろう。なら最初からしっかりした道路を作れば良いのにと思うけど、カースト上位の官僚たちが利権を手放さずそれを許さない。土木工事の根幹をなすシステム(政治)がそうなっているので一般のインド人たちは、道が崩れるのは当たり前だと思ってしまっている。
インド人の有名なYouTuberが日本で動画を撮って、日本にはデコボコ道がないことに驚いていた。インドでは都会でも道にデコボコがあるのが当たり前なのに日本では田舎にも道に穴がない。これはインド人には驚異的なことで、インドの田舎道は大きく抉れていて車では通れないところも多い。そんなのが当たり前なので、何年も崩れない固いコンクリートの道がインド人には新鮮だったようだ。マクロードでも去年舗装工事したばかりの道が今年はもう何ヶ所もデコボコになってしまっている。インドの官僚制度を知っている日本人から見たら、そんなことになっているのは私腹を肥やす官僚のせいなのは予想がつくのだけど、インドではどこでもそれが当たり前になっているので道に穴が開くのは自然なことだと思ってしまっているらしい。
インドは表向き民主国家を名乗っているけど内実は身分制度が支配する封建社会である。でも私は、誰にも平均を強いる窮屈な日本社会に比べてそれが嫌いではないのだけど。