奥の細道を求めて

仏を求める旅

ダラムサラには熊や豹がいるらしい

先日お爺さんが山の中で熊


に襲われた、というニュースを授業のグループメールで知った。そう言えば以前チベット人から夜中に道をバイクで走っていたら目の前に豹


が出て来た、という話しも聞いたことがある。その時はこんな町中に豹が出るなんて本当なのだろうか、と疑ったのだけど他の人にも確認したら本当に出るらしい。山の中の町なのでいても不思議はないのだけど、でもこんな人里にまで出て来るとは信じられなかった。山に食料が不足しているのだろうか。でも今年の気象はほぼ例年通りなのに何故なのだろう。それほど深い森ではないからだろうか。

もし私がそれらに遭遇したら冷静に対処できるだろうか。無理だろうなと思う。たぶん死の恐怖に凍りついて動けなくなってしまうだろう。私はまだ煩悩に打ち勝てていないので、飢えた虎に我身を与えた前世のお釈迦様のようには振るまえない。

インドで作る鯖缶カレー

少し以外だったのだけど、ダラムサラでも鯖缶を売っている。


左から水煮、真ん中がオイル漬け、右がトマト煮。インドには魚カレーもあるのでもしかしたらインド人も鯖缶カレーを作っているのかもしれない。でも多くはないだろうから売っているのは外国人が多く来る上の町のマクロードガンジだ。少し高くて一缶230円くらいする。日本ではこの半額くらいで買えた気がするけど、買う人が少ないだろうからまぁ仕方ない。鯖缶でよく作るのは味噌煮やみぞれ煮だけど、せっかくインドにいるのだからYouTubeのレシピを参考にカレーを作ってみた。一からスパイスを調合するのはハードルが高いので既製品のガラムマサラを使う。


ガラムマサラは最も一般的にインドでカレーを作る際に使われる数種類のスパイスが調合された物で、インスタントの粉末になった商品として店で売られている。でも少し高くて風味も劣るので普通のインド人たちはそれぞれのスパイスの粒を買い、それを碾いて粉にして使っているらしい。もちろん碾きたてが一番美味いのは知ってるけど、私にはハードルが高いのでとりあえずはこれを使ってみる。

まず玉ねぎとトマトを炒めてからトマト鯖缶、臭い消しの酒、インドカレーには必須の生姜とニンニク、ガラムマサラ、コク出しのオイスターソースを少し入れて煮込んでキーマカレーみたいな感じに仕上げてみた。


初めて作ったので、反省点としては玉ねぎが少なかったのとトマトピューレを入れすぎてしまったところだ。とは言えとても美味かったので、次は完璧に仕上げてみたい。

上座部仏教の主張する「大乗非仏説」への反論

パーリ語で書かれた上座部仏教の経典はおそらく、お釈迦様の教えを確認するために集まった弟子たちによる初回の結集の後にまとめられたものだろう。なのでそこには原始仏教の面影が色濃く残っている。その結集ではアーナンダが記憶を元にお釈迦様の言葉を再現し、全員がそれに同意した。二回目の結集はそれから百年後に行われたらしい。

ちなみに私は結集が行われた洞窟に実際に行ったことがある。現地の案内板に書かれていたところによれば初回も二回目もこの洞窟で行われたらしい。100人くらいは入れそうな広い洞窟だった。

その二回目の時に仏教教団は意見の食い違いから上座部と大乗の二派に分かれた。なので大乗経典はそれ以後に成立したものだろう。上座部の非難はもっともなことだとも言える。


でもここで重要なのは、覚りを開いたのはお釈迦様一人だけなのか、という問題だ。上座部仏教はお釈迦様一人だけと考えるのに対し、大乗では過去七仏のように複数いると考える。私はもちろん大乗の教えに同意する。パーリ語教典の中にも「あなたは覚りを開いた」という認可の言葉や「私を信仰してはいけない、あなた自身で考え(覚り)なさい」と記されているのだから、覚りを開く可能性(如来蔵)は誰の中にもある。私はナーガールジュナやチャンドラキールティも覚りを開いた仏と思っているけど、大乗では次の仏は弥勒菩薩




であると予言されているので二人とも菩薩と呼ばれている。そして大乗経典を著した名が知られていない菩薩たちも私の中では仏である。なので上座部仏教の主張する「大乗非仏説」は私の立場からは否定される。